ついに"あの二人"が登場!『シャーマンキングFLOWERS』第9廻感想・考察


"いつだって、一人で歩いてきた―――つもりだった。"


えー、現在1,2話の感想をアップしまして、3話以降もストックはあったりなかったりするのですが、まだアップ出来る状態ではないので先に9話の感想を載せようと思います。もう次の号発売されちゃいますしね(この記事書いた時点ではまだ2月号発売前でした。もう発売してます)。
ジャンプ改1月号には『マンキンブック2』が付属していますし、これから感想書きますが"あの二人"が登場してテンションクソヤベエな内容になっておりますので、普段雑誌を買わない方にも是非買っていただきたいです。2巻の次の話からなので、入りやすい形にもなっていますしね(既に次号が発売されちゃってますが、通販サイトを探せば在庫残ってるところもあるので是非)。
それでは『シャーマンキングFLOWERS』第9廻「ショッキングモール2014」の感想・考察です。

※この記事はジャンプ改2月号発売前に書いたものなので、10話のネタバレはありません。

※当記事では「引用」に該当すると考えられる範囲で漫画本編の画像を使用していますが、もし問題等ありましたら、サイドメニューのアドレスまでご連絡ください。

木刀の竜、覚醒


阿弥陀丸を封じられ、不利な状態で竜次との戦いに挑むことになった花。前回、葉羽が叫ぶシーンで引きとなっていましたが、竜次の木刀による一撃をモロに喰らうことになってしまったらしい。そのまま血を流しながら倒れてしまう花。
O.S.の媒介としては最強のフツノミタマですが、普通に武器に使うには向いてませんね、当たり前ですが。シリアスなシーンですが、花と竜次のモノローグが地味に面白いです。そういえば、アニメ版の第2廻「待つ侍」では、阿弥陀丸が成仏しかけている状態で葉とまん太が木刀の竜に襲われてピンチに陥るというオリジナル展開がありましたが、今回の竜次との戦いは、少しそれを思い出しました。
阿弥陀丸がいないとまともに戦うことも出来ない自分を反省しつつ、気を失う花。そして、花があっさりやられてしまったことに戸惑う竜次。って、防がれるの前提の攻撃だったんかい!何だかんだで良識的な竜次。初代木刀の竜さんは、1話でまん太をボッコボコにしてたのになあ(笑)


そんな初代木刀の竜と同じく、なんと霊視能力に目覚める竜次!
これは意外な展開!正直な話、1話で二代目木刀の竜として竜次が出たときは、前作と対比させるための単なる一発キャラに過ぎないと思っていたんですよ。それがここ数話でものすごい勢いでキャラが立ち始め、シャーマン能力にまで目覚めるとは…。
これはやはり初代と同じく、花の仲間になるフラグなのかな?現状では、このまま路菓(羊介?)側でいるとは思えませんし、麻倉の事情を聴いて花側に付くことになるのかもしれません。初代竜さんが花と知り合いであることも既に竜次は知っているわけですし、その可能性は高そうですね。
路菓は霊視に目覚めた原因を、今の状況が"死に瀕する事態"だからと考えているようですが、僕はそれに加えて「阿弥陀丸と憑依合体した花と戦った」ことも関係していると思います。間接的とはいえ霊と接触する機会があったということになりますし、それによって霊視のチャンネルが開きやすくなっていたんじゃないかなと。そういえば、花と竜次ってこれまでどれくらい戦ったことがあったんだろう?1話のアレが最初でしたっけ?

天照山車の"本体"


路菓が何者かに操られていることを疑う葉羽。前回までの路菓は読者的には特に違和感ありませんでしたけど、花が倒れた後、とどめを刺すよう竜次に言いつける冷徹な様子からは、確かに1巻の頃の路菓とは違う印象を受けます。
ショッピングモールを買い取ったという路菓の発言により、葉羽の疑惑は決定的なものに。

「バカな!新しい制服も買えないウチにそんなお金があるワケがない!!!」

なんか切ないな(笑) 一瞬でも節約の可能性を考えた葉羽は相変わらず抜けてていいキャラしてますね。
そして葉羽が考え付いたのは天照山車の"本体"への疑惑。実はO.S.「天照山車」は山車を引く震電雷電の2体の霊に加え、社となる"本体"の3体の霊によるO.S.であり、"本体"の正体は誰も知らないらしい。震電雷電は裏麻倉家で飼われていた犬が精霊化したものだが、"本体"は葉虚が"ある人物"から受け取ったもので、神社のしての姿しか見せず、霊としての素の姿を見せたことが無いとのこと。

この"ある人物"って、やっぱり羊介とヤハべえのことなのかな?そういえば"本体"の三角形っぽい頭(まあ屋根だし)に目玉って構成は、ヤハべえに似た形状にも思えます。ただ、葉羽の回想シーンを見た感じ、"本体"が裏麻倉家に現れたのは数年前みたいなんですよね。

読切『ヤハべえ』の時代設定は、スカイツリーが「流行のビル」と呼ばれていることから2012年と推測されます。そして『シャーマンキングFLOWERS』は2014年が舞台。…並べてみると羊介の変貌ヤバイな。2年でこれか。
そう考えると、羊介が数年前の裏麻倉家に接触したとは考えづらいんですよね。可能性としては、裏麻倉家を支援していた組織("奴ら"なのかな?)を今は成り上がった羊介が支配している、とか、そういう感じかな?もしくは何らかの設定変更が生じているか、読切版の『ヤハべえ』とはパラレルなのかもしれません。あくまで"本体"を与えたのがヤハべえサイドの人間だったら、という仮定ですけど。

しかし持霊の正体を知らないまま使役していたというのも凄い話だと思いますが、そういえばX-LAWSの面々も、天使の正体は知りませんでしたね。今まで特に疑問に感じたことなかったんですけど、アレって霊の正体探れば気づくものって訳でもないんですかね?


路菓を正気に戻すため、中二スタイルで折り畳み傘を構える葉羽。久々の格好いい葉羽!略して格好葉羽!(流行れ!)
ここ最近、花に対してデレてばかりだったので、真面目に格好いいシーンは本当に久しぶりですね。
路菓にO.S.を解除するように迫る葉羽ですが、なんと大凶も石にされており、手出しできない状態に。ここ数話の葉羽の花に対するデレっぷりは相当なものでしたけど、大凶もそれは同じだったようで、阿弥陀丸を助けるために怪光線に飛び込んだとのこと。
麻倉と裏麻倉はあくまで「一時休戦」だったと思うのですが、ここまで来ると花(阿弥陀丸)と葉羽(大凶)が対立する展開が想像つかなくなってきましたよ(笑)

VISIONS

葉羽が花の身を案じる一方、当の気絶した花が目にしたのは、不思議な光景。恐らくこれは走馬灯、ではなく、シャーマン能力としてのヴィジョンのようなものだと思われます。モールどころか日本ですらない、荒れ果てた場所。銃声や爆発音が響き、車は炎上。恐らくどこかの紛争地帯と思われるのだが…紛争地帯ということは…?


花が見たのはアンナ、そして葉の姿!!
ついに前作のメインだった二人が登場!こういうのは否が応でもテンション上がりますね!完全版原色魂図鑑にて、二人は世界各地の紛争地帯を渡り歩き、霊の力で戦争を無力化していると語られていました。つまり、この映像はその活動を始めたころのものなのでしょうね。原色魂図鑑には「ハオから学び取った能力や各国のシャーマンたちの協力もあって、身に危険が及ぶには至っていない。」と書かれていましたが、バリバリ危険が迫ってますよねコレ。
原色魂図鑑の「身に危険が及ぶには至っていない」というのは、あくまで"大地の交渉人"としての活動時の話で、まだ活動を始めたばかりの頃はこういった事態が起きていたということかもしれません。

ヘリに追われているらしい二人。スピリット・オブ・アースで防ごうとした葉だが銃口は既に向けられていて…。
そして明かされた驚くべき事実。アンナが抱えていたのは赤ん坊の花だった!


自身に迫る弾丸。その後何が起きたのか、絶叫と共に目を醒ました花。花の持つ"おもかげ"に、路菓は何かを危惧しているようで…。

"幻影?記憶?絶叫の花が視た”もの”とは一体――!?次号、モールが…燃えるッ!!!"

色々と明かされた今回

盛りだくさんだった、盛りだくさん過ぎた今回。葉とアンナが、回想?とはいえ出てくるとは、…突然の登場だったので驚きました。やはり、続編物や番外編で前作主人公が出ると盛り上がりますね(前作・本編主人公が頻繁に登場する作品は別として)。
前作までで明かされなかった謎が、この話だけで色々と明かされました。まず、葉の持霊について。原色魂図鑑では「各地の神霊や精霊、英霊、戦場の犠牲者の霊」の力を借りていると書かれていましたが、それに加えて五大精霊・SOEも引き続き持霊としていることが明らかに。最終決戦で五大精霊を入手した五人の戦士ですが、その後どうなったかは明らかになっていませんでした。そもそも、最終決戦で五大精霊をO.S.出来たのはG.S.内にいたからで、現世だとかなりの巫力消費が必要なはずです。そう考えると、今回登場した葉は、たまお同様、シャーマンとしてかなり成長しているのかもしれません。
そして、二人が花を戦地に連れていたというのも今回判明した新事実。恐らく、今回描かれた過去場面がたまおに花を預けることになったきっかけなのではないかと思われます。花を自分たちで育てるつもりだったけれど、今回のように危機が及ぶ可能性が高いことから、日本でたまおや竜たちに花を任せることを決意したのではないでしょうか。ちなみに、この紛争地帯に花を連れていた時期について考察していたらものすごい長文になってしまったので、FLOWERSの時系列関係の考察は、後日単独記事でまとめて書こうと思います。

おもかげ

路菓のこのセリフはアニメのエンディングタイトルを思い出すなあ…。絶叫と共に目覚めた花。この後、どうなるのか?阿弥陀丸が封じられた状態で、どう戦うのか?

連載版ではまだ式神を使う場面はなかったと思うのですが、マンタリテ版ではドアを小鬼で開ける描写がありましたし、その辺の設定は連載版でも引き継いでると思います。もっとも、小鬼じゃ天照山車にはかなわないだろうしなあ…。

  • 葉羽と協力して持霊を奪取

柱の第10廻予告では「花&葉羽は最強コンビ!!」と書かれていました。この予告が正しいならこうなるのかもしれないけど、最終ページの花の様子的に、葉羽と協力する流れにはなりそうにないかな?

  • 潜在的なイタコ能力が発動して何らかの霊を降霊

路菓の"おもかげ"発言がアンナに関することなら、これもあるのかなあと。前作のメインキャラの持霊が呼び出されたら、読者のテンションが大変なことになりそうだ。

  • ハオおじさんが何かする、もしくは何かしてた

これは僕は考え付かなかったのですが、twitterで他の方の感想を見てたら、最終ページのアオリ文「次号、モールが…燃えるッ!!!」でハオを連想していた方が何人かいて、更にそこから過去場面で花が撃たれた時、ハオが何かしたんじゃないかと考察されている方を見かけました。
個人的に、ハオは現世での葉の行動にはあまり干渉しないんじゃないかなと思ってるんですが、確かにこれもありそうですよね。「モールが燃える」を字面通りに捉えるなら、SOF関連かな?

何にしても次号、目覚めた花がどのような行動に出るのか、気になって仕方ありません。数日後には発売になる2月号を楽しみにしつつ(しつこいですがもう出てます)、第10廻感想に続きます。もしかしたら、3,4話の今更感想の方を先にアップするかもしれません。

おまけ・今月の葉羽


乙女か。


ジャンプ改 2013年 01月号 [雑誌]

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