ジャンプ改は"花"盛り!『シャーマンキングFLOWERS』第1廻感想・考察

"若きシャーマンたちの瑞々しい物語、ついに開幕!!!!"


4月から連載を開始、今月コミックス2巻が発売、最新号ではあのキャラがアレしていよいよ話が大きく動き出した『シャーマンキングFLOWERS』。
今更感漂いますが、当ブログでは第1話から順に感想をお送りしようと思います。
実を言うと、連載開始時から感想は書いたり書かなかったりしていたのですが、下書き保存したままというパターンが多く、twitterで感想を小出しにする程度でした。
いずれアップしようアップしようと考えていたところ、連載の方であのキャラがアレしたり、電子書籍版の刊行が始まったりと、タイミングとしてちょうどいいかなーと思えてきたので、かなり遅いですが、ブログ更新を頑張っていきたいと思います。
では前置きはこのくらいにして、『シャーマンキングFLOWERS』第1廻「つぼみ」の感想・考察です。

※当記事では「引用」に該当すると考えられる範囲で漫画本編の画像を使用していますが、もし問題等ありましたら、サイドメニューのアドレスまでご連絡ください。

  • 歴史は繰り返す


前作『シャーマンキング』同様、西岸寺霊園から物語の幕を上げた『シャーマンキングFLOWERS』。西東京中の不良を率いた『二代目』木刀の竜こと一原竜次に呼び出される主人公・麻倉花。
"次世代の物語"であるFLOWERSですが、こんなところでも"次世代"のキャラが出てくるとは思わなかったので驚きました。 後のエピソードで判明しますが、何やら竜さんには『木刀の竜』の他にも格好いい通り名が付き、伝説の不良として崇められている模様です。本編で語られていない部分で何かあったのかな?



大勢の不良を前にしても動揺を見せず、やる気もなさそうな花。
「ガキのケンカで一番とかくだらねー
 どうせ最強目指すならよー
 地球の神サマなるぐらいの気合い見せろよ」

シャーマンキングのことを示唆するセリフを放ちますが、この言葉にはその"神サマを決める戦い"に、自分は関わることのできないという、不満も込められているのかもしれません。
阿弥陀丸と憑依合体し、竜次達を迎え撃つ花。
阿弥陀丸かっけー!本作における初登場シーンということで、作画にも気合が入っていますね。

  • "少年は、強き己に悩んだ"


不良を全滅させたものの、たまおかーちゃんに叱られる花。本作品において、最も前作とキャラが変わってしまった人物でしょうね、間違いなく(笑)
怖い笑顔、手には包丁、攻撃手段は"修験の極み"、巫力値は神クラス。彼女に何があってこうなったかは完全版の原色魂図鑑で簡潔に語られている程度なので、FLOWERS本編でいつか詳細に触れてほしいです。



シャーマンとして強い力を持ちながら、それを持て余している花。ただの不良が相手では、その力をまともに発揮することも出来ない。
初登場時の格好良さが胡散霧消したボロボロの阿弥陀丸は、葉の言葉を交えて花に語りますが、完全に逆効果。
「オレには何もねーんだからよ」
このあたりの葛藤はマンタリテ版の第1廻でもありましたが、あの時よりも悩みが重くなっているように感じます。後に葉羽のことを中二病だと馬鹿にする花ですが、彼もまた、思春期の中二らしい悩みと向き合っているように思います。



屋台でトカゲロウと飲み明かす阿弥陀丸。しっかしトカゲロウは丸くなったな!何となくですが、このトカゲロウは肌の色が普通に肌色になってる気がします(笑)
お供え物というわけでもない屋台の酒を普通に飲んでいる二人。霊が物を食べる(not物理)には、備える側の意思(心)が必要だったはず。霊としての能力が高いと、こういうことも可能になるのかも?
かつて敵対していたキャラが、まるで会社の同僚のように並んで屋台にいるのを見ると、何とも微笑ましい気分になりますね。マンタリテ版で阿弥陀丸と馬孫が数年ぶりに再会するシーンでもほのぼのしましたが、黽と馬孫の出番もいつか来るのかな?
そんな屋台にやってきた たまおと竜。たまおは二人に"妙な気配"が街にいることを忠告しますが…。


時を同じくして、西岸寺霊園・阿弥陀丸の首塚に現れた"妙な気配"の二人組。この話のラストにて判明するその正体は平安時代に分裂したハオの直系・裏麻倉家姉弟麻倉路菓麻倉葉羽
「我らは王の血をもっとも色濃くひきし神の直系」
「我らこそ 麻倉本家を名乗るのにふさわしい」
ハオの末裔であることを示す言葉と共に、O.S.月詠鉾で阿弥陀丸の首塚を破壊する葉羽。要因も過程も前作とは全く違いますが、今作でも物語は阿弥陀丸の首塚から始まるようです。

  • シャーマンとしての日常へ

翌日、破壊された墓石を発見して怒る花。石碑を椅子呼ばわりは罰当たりにも程がありますが、まあその石碑の主が持霊ですからね(笑) そういえば、葉も墓石を椅子代わりにするシーンが何度もありましたが、シャーマンとしてそれはいいのか?それともシャーマンだからこそいいのか!?
そんな花の前に現れる葉羽(眼鏡)。阿弥陀丸との会話を聴かれてしまい、開き直りつつもごまかそうとする花だったのだが…


彼はシャーマン、そして剣士の霊を持霊としていた!警戒する阿弥陀丸とは対照的に、笑みを浮かべる花。冒頭から一貫して冷めた様子を見せていた花が、待ち望んでいた"シャーマンとしての戦い"を前に喜びを見せます。


卒塔婆を刀代わりに構え、名前を尋ねる花。
花を本気で殺す気だという葉羽との勝負の行方は…。

  • 前作を連想させる展開の多い第1廻

シャーマンキングFLOWERS』の第1廻、何度読み直しても、まず目に付くには前作を思い起こさせる話の展開、絵の表現です。
 
1ページ目の段階で、前作第1話の、まん太が葉と出会った印象的な場面の構図がそのまま使われています。竹山家の墓も健在。


試し読み公開時に多くの読者が驚いた「2代目木刀の竜」の登場。
第1話で主人公が阿弥陀丸と憑依合体して木刀の竜を倒す、という展開が前作と今作で共通しています。前作では第1話の最後に、今作では第1話の最初に、という違いはありますが。
刀代わりに使うのが卒塔婆というのも同じですね。個人的に前作で葉が卒塔婆を武器に戦うシーンが好きだったので、今作でもあって嬉しいです。何気に前作だと第1廻っきりだったんだよなあ、卒塔婆ソード。


そして阿弥陀丸が前作を回想するシーン。何気ない、しかし前作からのファンはテンション上がりまくる一場面です。"前作連想"とは少し違いますが、このシーンでの阿弥陀丸のモノローグ「出会う仲間―― 魂を重ね戦う日々――」は、アニメ版で最終回のエンディングテーマとして流れた、麻倉葉役の佐藤ゆうこさんが歌う『魂魄重ねて』の歌詞からの引用のようにも思えます。これに関してはこじつけに近いかな?

  • 裏麻倉家の少年


連載前に公式サイトで葉羽と路菓のイラストが公開されたとき、僕は眼帯の少年と、眼鏡をかけた少年を別キャラだと勘違いしていました。なのでこのシーン、最初読んだときすごく驚きました。
連載開始前に考察というか想像というか妄想というか、断片的な情報からいろいろ考えてはいたのですが、この発想には何故か全く辿りつけなかったなあ…それだけ、眼帯葉羽と眼鏡葉羽の印象が違うということでもあるのですが。

  • まとめ

以上、『シャーマンキングFLOWERS』1廻「つぼみ」の感想でした。数か月前に書いたものを、9廻まで読んだ時点で書き直しているので、色々と読みづらい部分もあるかもしれませんが、試行錯誤しつつ更新していこうと思います。
しかしアレだ、ある程度先のストーリーが分かってる状態で、極力そのことに触れずに感想・考察を書くのは結構難しい!
やっぱり感想・考察記事は雑誌を読んだ後、次の話が来る前までに更新するのが一番いいですね。"0"の時は蓮以降の感想がなかなか書ききれず、結局お蔵入りにしてしまいましたが、FLOWERSはどうにか頑張って追いつこうと思います。
それでは、第2廻の感想記事に続きます。


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