第23巻『ますます君のことが知りたくなったよ』

"無に帰れ。幾千万霊も諸王も全て。
     我、星砕く死の逸話。"

死。死は蘇生術の前に絶対ではない。蘇生術は巫力量による限界がある。巫力上昇に重要な地獄修業は、魂を砕かれる危険が伴う。巫力量の差は、持霊の霊力で乗り越えられるし、巫力による攻撃ならば巫力無効化や浄の力“無無明亦無”で回避も可能だ。
だが、その巫力無効化も物理兵器や自然力による攻撃には無防備だ。浄の力ですら己の力量を超える技は受け流せない。
…まだ“ルール”に縛られたがっているのか。いい加減気付いたらどうだ。重ねられる言葉の度に繰り返される唯一つの真意…「絶対は無い」。散りばめられたものが鍵ならば、己で読み解くしかない。